当科のご紹介

MURAYAMA KEI

村山 桂

平成22年 聖マリアンナ医科大学卒

私は、2010年に本学卒業、初期臨床研修終了後に代謝・内分泌内科に入局し、2019年より故郷である栃木県の宇都宮東病院に糖尿病内科医として勤務しています。糖尿病専門外来の他、一般内科外来、一般・療養病棟の病棟管理、併設する健診センターでの業務を行っています。

大学病院に在籍していた間は、川崎市立多摩病院、横浜市西部病院、高知県佐川町立高北国民健康保険病院、横浜総合病院と、様々な病院で勤務する機会に恵まれました。大学院に進学する選択はしませんでしたが、その分、多種多様な病院で豊富な臨床経験を積むことができました。代謝内分泌内科では、臨床において遭遇する機会が非常に多い、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった疾患について学ぶことができます。また、合併症として心疾患や脳血管疾患、感染症、時には消化器系の良性・悪性腫瘍などを各専門家と共に診るケースも多く、多岐にわたる分野の症例を経験する事も可能です。加えて、内分泌領域という非常に専門性の高い疾患の診断・治療も担っており、内科医としての幅広い知識習得だけではなく、専門領域に特化した診療もできる科だと思います。

私が現在勤務して思う事は、専門外来での業務はもちろんですが、一般内科外来や健診センター業務においても、大学病院の経験が非常に生きている印象があるという事です。一般内科では、地方という事もあり高齢者の患者様が中心ですが、ほとんどの方に何らかの生活習慣病が存在します。時には、甲状腺疾患や若年性高血圧など、内分泌領域の知識が必要となる場面にも遭遇します。健診センターでは、人間ドックの結果説明として肝・腎機能や脂質・糖関連の評価、心電図や超音波、時に内視鏡の所見などを簡単に説明する機会がありますが、いずれも今までの臨床で経験してきた内容に近く、初めての健診業務でも無理なく行えました。新しい環境でもスムーズに対応できたのは、大学での代謝内分泌内科としての経験があってこそだと思います。

初期・後期研修を終え専攻科を選択する際や新しく専門分野を決める際、自身の働き方や環境など悩む点は多いと思います。本学の代謝内分泌内科では、博士号取得や臨床研究、専門性の高い症例の経験といった、大学病院ならではの環境に身を置いて診療を行う事も可能であり、関連病院で専門分野を生かしながら幅広い症例を診る事も可能です。また、女性医師の結婚・出産後の働く場として、無理なく仕事を続けられる業務内容・環境が整っていると思います。10年・20年後、その後の長い医師人生を見据えた選択としても、一人一人に合わせた働き方ができる分野であると考えます。私自身、未熟でまだまだ学ぶ事も多く、働く場所は違いますが、同じ領域でこれから一緒に成長できる日がくる事を楽しみにしています。

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