私は平成15年に本学を卒業後、初期研修終了後に代謝内分泌内科に入局しました。糖尿病専門医を取得後、平成26年に退職し、茨城県の土浦市内の実家で一般外来診療、また水戸市内の透析クリニックでの糖尿病外来に従事しています。平成27年には内分泌専門医、令和1年には総合内科専門医を取得しました。
実家での外来診療は高齢者が多く、その主体は高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病です。また、コロナ禍では患者さんの病歴、症状を確認して、感染症対策のもと慎重に診察する毎日となっています。私は代謝内分泌内科に入局し、特に糖尿病や内分泌疾患に関して、現在の診療の基礎を教えていただきました。医局での診療を通し、生活習慣病の外来診療や内科での多くの経験をさせていただいたと思っています。
茨城県は人口10万人あたりの医師の数は187人と全国平均の246人に対して非常に少なく、47都道府県の内、下から2番目です。そのため、糖尿病の専門医についても、人口約287万人中、僅か102人となっています。そのような環境でも、逆にやりがいを感じ、学んできたことを診療に生かせる充実感を覚えています。また、コロナ禍になる前は地域での女性医師の集まりにも参加し、いろいろな年代の女性医師と情報交換も積極的に行っていました。そのような場は、日々の診療での疑問点も伺う機会にもなりますし、また人生の先輩として相談できる良い機会にもなっていたと思います。今後は模索しながらの交流になろうかと思いますが、いろいろなツールを使って交流できればと考えています。
最後に、代謝内分泌内科の領域を勉強することは、今後のさらなる高齢社会に向けた実地医療につながると思います。若い後輩の先生方にもおすすめしたいと思います。