コラム:スタッフからの当科のご紹介~研修・入局希望者に向けて~
2020.11.9
当科の概要
糖尿病の分野では新薬の開発が相次ぎ、今後も新しい薬剤が登場する予定です。さらに食事や運動に関する日本人のライフスタイルは非常に多様化、糖尿病患者の増加に拍車がかかっています。かかる時期にあって、一般医(GP)が担う糖尿病診療のウェイトは専門医の絶対的な不足、偏在化により明らかに増えていますが、その一方で個別的な生活指導と的確な薬剤選択を行うことが難しくなってきているのが現実です。
既に地域では①指導不足で未治療放置例やドロップアウト例が増加、②糖尿病の専門外来が開設出来ない、③その結果、合併症の発症例が増加、④周術期の血糖管理ができず、転院を余儀なくされる、⑤妊娠糖尿病管理のため大学病院に紹介され、里帰り出産できない、など日本人の健康環境と健康寿命を左右する深刻な問題が顕在化しています。
我々の使命は、専門医を増やすこと、そして地域に向けて情報を発信することと考えています。積極的に専門医取得を目指し、学会発表、論文投稿を繰り返し地域拠点病院としてのみならず、全国へ目を向けた糖尿病診療を行っております。
内分泌分野においては、視床下部・下垂体疾患、甲状腺疾患、副腎疾患、性腺疾患など、高度に専門的な知識と経験を要する分野であるにもかかわらず、専門医や指導医が少なく、症例が集積して十分な研修を行える施設は全国でも数えるほどしかありませんが、当科はそのうちの一つに挙げられます。研究面では、JPAS(重症型原発性アルドステロン症の診療の質向上に資するエビデンス構築)、ACPA-J(難治性副腎疾患レジストリ)、JRAS(難治性副腎疾患の診療に直結するエビデンス創出)などの世界最大規模の副腎疾患レジストリ研究に最初期から参加し、日本でも指折りの症例登録数を誇っています。既に数多くの副腎領域のエビデンス創出がJRASからなされており、多くの内分泌疾患症例の経験と、エビデンスの創出を通じた内分泌的探求心を満足させられることをお約束します。
キャリアパス
- 入局は任期付助教(最長5年間)、大学院入学の2通りがあります。
- 大学院学生も診療助手として給与が支給されます(研究のみで診療活動しない場合は除外)。
- 任期付助教を1~2年経験後に大学院に入学することも可能です。
- 内科認定医を取得後、専門医の取得を目指します。
- 任期付助教でも学位取得(乙)は可能です。但し学位取得は必須ではありません。
- 横浜市西部病院と川崎市立多摩病院の代謝・内分泌内科で半年~1年程度、研鑽を積み、本院とは異なる医療環境に身を置き、医師としての幅を広げます。
- その後は本学関連病院、就職を希望する医療機関、郷里の医療機関など専門医として活躍します。
女性医師の皆様へ、勿論男性医師も!
出産・育児といったライフイベントに際し、キャリアを諦めたくない、そんな希望を可能な限り全力でサポートします。
具体的には産休を前後〇か月、育休は〇か月、更には当直の相談、時短での勤務に関しても病棟、外来の勤務内容を相談の上決められます。
既にご出産された先生が復帰、時短勤務から通常勤務に戻られた経験もございます。
どちらを優先するか、ではなく、どちらも無理なく達成できるのは当科の魅力の一つです。